鉛筆デッサンは、細かな描写表現ができるので、観察力を深め精緻な画面作りの練習となります。
先ずは2BかBを使用し、明暗の変化に応じて鉛筆の濃さの段階を増やしながら使い分けます。硬質鉛筆(H~)でしか表現出来無いこともあるので、軟らかい鉛筆ばかり用意しないで、最終的には6B~2Hくらいの幅を揃えましょう。
画用紙のような、表面に多少の凹凸(でこぼこ)がある方が調子の幅がつくれます。ただ、凹凸があり過ぎると大雑把な仕上がりになり、逆にツルツルだと明暗の調子が作りにくくなります。
鉛筆デッサンの場合、粘土状の「練り消しゴム」を使います。練り消しゴムは、固形の消しゴムと比べ、紙を傷めず、使いやすい量で使いやすい形にできるので表現の幅が広がります。描いた線をきれいに消すにはプラスチック消しゴムが使用できます。用途によって使い分けましょう。
鉛筆は手でナイフを使って削ります。芯の長さは文字を書く時より長めにして、先の尖った状態で使います。
鉛筆の粉を紙の目に刷り込むために、ガーゼやテッシュペーパーを使って擦ります。こうすることで自然な明暗の調子ができます。
大きな形をとらえる訓練であれば、木炭デッサンにも挑戦してみましょう。木炭は、明暗の変化(調子)を描くことで立体感の表し方を勉強します。木炭=炭が作り出す濃淡の美しさが描けるようになります。木炭は細かな部分を描きにくい画材ですが、モチーフを構成している形の本質に迫るデッサン力が身につきます。
木の枝を蒸し焼きにして炭化させたものです。枝には、柳や栗、榎、椋(ムク)などがあります。木炭には太さが様々あり、鉛筆のように硬さも多様で、表現内容により使い分けます。太・中・細、軟・中・硬のそれぞれ3種類くらい揃えるとよいでしょう。
木炭デッサンでは、専用の「木炭紙」を使います。
「木炭紙」は2枚用意して、1枚は下敷きにすると描きやすくなります。
昔ながらの木炭デッサンの消し道具として使われます。食パンは、微妙な調子で描線を消し取ることができます。なお、プラスチック消しゴムや練り消しゴムは「木炭紙」の紙面を毛羽立たせるので使えません。
木炭の中心にある軟らかい部分を抜き取る道具です。この芯があると描き心地が悪く、木炭紙に木炭がうまくのりません。芯抜き棒は、細い針金で代用することも可能です。
木炭もカッターナイフを使って削ります。紙に触れる部分を多くするように、なるべく鋭角に削っておくと、手首のスナップで幅のある線が描けます。
木炭の先端を描き易い形に整える時に使います。細部の描き込みなどで、先を尖らせる時に便利です。
木炭を紙の目に刷り込むために、押さえたり・紙面を叩いて木炭を落としたりします。
紙を巻いて作られた鉛筆のような特殊な道具で、木炭の粉を擦り込むときに使います。擦筆を押さえつけたり、ねかしたり、立てて擦ったりすることで効果を生み出します。
石膏像のプロポーションを割り出したり、垂直水平を確認したりするのに使います。はかり棒は、鉛筆などで代用することも可能です。
デッサンの構図を確認するために使います。プラスチックで出来た構図を決める枠で、透明のプラスチック板に目盛りをつけたものです。デッサン初心者がモチーフを上手く画面に入れられない場合に使います。
カルトンは、木炭紙や画用紙などの紙を支える厚紙でスケッチやデッサンの時に用います。シングル仕様とダブル仕様があり、ダブル仕様では描き終えた作品をはさんで保存しておくことができます。
カルトンに用紙を固定するのに使います。留め方は、上側2個・または四隅を止めるために4個が必要です。
画面にのった木炭を最終的に定着させるためのスプレーです。フィキサチーフをかけると擦れなどで木炭が落ちにくくなります。木炭デッサンをはじめ、コンテ用、パステル専用のものもあります。
自宅で描く場合等は、ある方が便利です。いろいろな種類がありますが、安定性のある木製の物がお薦めです。
中野デッサン教室は東京中野区にあるデッサン教室です。デッサンの基礎からヌードデッサン会まで、初心者からデッサンを学べます。
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